今回は、選出画面の時点で出来るだけ相手PTの型、構成を推測して試合を有利に運ぶためのヒント、私見をまとめてみました。前半は推測する為の基本的な考え方。中盤は、特定ポケモンの推測方法。後半では実際のPTを見て、私ならどのように、どの程度まで推測していくかを書いてみました。
過去に
「選出・立ち回りはどのように行うと良いのか」をテーマにした講座記事を書きましたが、今回は、
「選出画面の時点で、相手ポケモンの型を推測する」
という、極めてピンポイントな内容を記事にしてみました。
当記事も主観で占めた内容であり、考え方が各自割れるかと思います。「この考え方は誤っている。こちらの方が正しい」といった議論をするつもりは一切ありません。あくまでも一意見であることをご理解願います。
方法というよりも、「私は経験上こう考えるようにしている」という思考を感じ取って頂ければと思います。正解パターンではなく、「どこまで推測して、どこからは保留しているかの線引き」を紹介できればと思います。
【構築推測の基本と心得】
【そもそも選出画面での推測は難しい】
最初にことわっておきますが、選出画面の時点で相手の型と道具を特定することは、ほぼ不可能です。
確かに、テンプレの型がある程度決まっているポケモンならば、断定することが出来るかもしれません。例えばキノガッサが選出画面にいれば、技構成は「マッハパンチ、キノコのほうし、がんせきふうじ、種マシンガン」で、タスキ持ちとパッと想定することができます。しかし、相手がその裏をかき、ポイヒ型、スカーフ型にしていることもあります。突き詰めるとキリがありません。
私の場合、選出画面にキノガッサがいた際は「タスキ持ちの一般的な型を想定しつつ、他の型の可能性も考慮しておこう」と、考えるようにしています。実際、キノガッサは大抵が上記のタスキ型です。けれども「どうせタスキだろう」と決め付けるのではなく、「タスキ型の可能性が濃厚だけど、断定はしないようにしておこう」というニュアンスで私は考えるようにしています。
精神論になりますが、推測する上で「どうせ~のテンプレ型だろ」といった考えに陥ることは非常に危険で、一度崩れると簡単に大型連敗しやすくなります。相手が想定外の型だった為に負けても、普通に負けても「どうして普通の型を使わないんだよ!」「結局テンプレPTかよ」といった、自分の想定通りに試合が進まなければイライラしだす思考に陥りがちです。こうなると経験上、すぐにレートを溶かします。現在のレートがどうであれ、簡単に200,300以上溶かしてしまいます。
相手の型を敢えて断定をする場合は、「どうせ~の型だろう」ではなく「~の型だと敢えて断定して勝負する。推測が外れ、それが敗因となっても仕方が無い」といった心がけで行うことが非常に大切です。
【推測をどの程度まで行うかは相手PTしだい】
例えば
ガルーラ/ガブリアス/ボルトロス/ギルガルド/スイクン/バシャーモ
というPTが選出画面に出てきました。レート環境でよく見る並びです。この場合、私は
ガルーラ@メガ
ガブリアス@スカーフ、ハチマキかも
ボルトロス@
ギルガルド@初手ならタスキかも めざ氷あるかも
スイクン@
バシャーモ@
思考を文字に書き起こすと、こんな具合になります。ぼんやりとした推測に見えるかと思います。ガブリアスはタスキ、ラムなど別の道具を持っている可能性もあるでしょう。それよりも、誰が選出されるかの推測を行い、選出順番を考えていきます(ここまでで15秒程度)。
未記入のポケモンは、選出段階では何も考えなかったことを意味します。例えばスイクンは、敢えて考えようとすると、「カゴかゴツメ持ちの可能性が高く、めいそうがあるかも。ねっとうは確定。氷技は?ミラコは?・・・」と続いていきますが、選出画面では考えず、試合の流れで型を判断していきます。
現状、似たようなPT構築が多く、深入りした推測を試みる機会が少ないです。経験上、瞬間的に相手の型候補が浮かび、試合中にどの型かを絞り込んでいくケースの方が圧倒的に多いです。加えて、選出画面での型推測が、勝敗にあまり左右されない試合の方が割合多いためでもあります。
型の推測には、「(ぼんやりと)~だろう」という無難なものと「敢えて~の型に絞り込んだ」勝負手のニュアンスを含んだものがあります。前者のみの推測で済ませる試合の方が多く、後者の推測は、ここぞという時にのみ使います。前者の推測で済む試合だと判断したら、ぼんやりと推測とした推測でさっさと済ませ、選出を考えていく時間に回した方が良いと考えております。型の推測は、120秒の選出時間を圧迫するため、不必要であれば無理して行う必要がありません。
※便宜上、以下「ぼんやり推測」「勝負推測」という表現を使わせていただきます。
【高KPポケモンのテンプレ、並び、環境上位の流行の型を知ろう】
どの程度の推測を行うにせよ、一般的な型、流行の型は知っておく必要があります。
結果を出した方のPTは真似されることが多く、新しい型のポケモンが流行する契機となり、知っておくと貴重な推測材料となります。
例えば、シーズン10では「HD慎重アロー」が流行りだし、シーズン11では新たに「腕白バトンバシャ」が環境に割り込んできました。
「相手を一方的にハメる性能が高く、かつ結果を残した型」は真似される傾向があるように感じます。
この並びであれば、あのポケモンはどんな型をしているかを知っておくことは非常に重要です。ポリゴン2とクチートが並んでいればトリックルーム軸の可能性が高い。ゲンガーとソーナンスが並んでいれば、ほろび軸である等、知っていなければ、互角の勝負すらさせてもらえません。
この知識ついては、Lightさんのブログがとても参考になります。おおまかな傾向、型が掲載されております。現在では廃れ気味の組み合わせ含め、様々な流行の組み合わせを確認することができます。未読の方は、目を通しておくことをオススメします。
シングルレートで覚えておきたい組み合わせ一覧(2015年9月22日更新) : 害悪ポケモン殲滅日記
例えば、ニョロトノとキングドラが相手PTにいたら、
「ニョロトノは脱出ボタンかしめった岩を持っているだろうなあ。スカーフかもしれないなあ。キングドラはメガネか珠だろうなあ。」
という具合に、一点に絞りこまずにぼんやりと予想を立てる。このような推測を「ぼんやり推測」と当サイトでは呼ばせていただきます。
おそらくここまでは、多くの方が行っている方法だと思われます。「一般的な型を対戦やブログ等で知り、その経験・知識をもとに選出画面で何となく相手の型が浮かび、そこからお互いの選出を考えていく・・・」というのが「ぼんやり推測」です。実際、私もこの推測で済ませる試合の方が多いです。
【勝負推測に挑戦してみよう】
ここからは、「勝負推測(私の造語)」の考え方をお話しします。先ほどの「ぼんやり推測」で済まさずに、敢えて深入りした推測で、「特定のポケモンの型に、ヤマを張っていきたい」と判断した試合で使用します。
例えば、「相手のガブリアスの持ち物を、根拠があって敢えて意地ハチマキと断定して、こちらの陽気メガリザードンXで倒す」ことを選出段階で考えるような試合です。
それ以外のガブであれば、一方的にリザードンが負けてしまい、一見選出が縛られているように見えるものの、何かしらの根拠をもとに、敢えて一点読みして勝ち筋を考える方法です。もちろん読み外したらアッサリ負けます。そういうリスクを背負った推測となります。けれども、この推測を行うことで勝ちにつながるケースも多くあるので、知っておいて損は無いかと思います。
【各ポケモンには必ず採用理由がある】
「相手が何故このようなPT構築にしたか」「このポケモンを採用したか」「技、道具、努力値振りを採用したか」を相手の気持ちになって考える。一言で言ってしまえばこれが全てです。ご自身でPTを組んだ際、各ポケモンに対し何かしらの採用理由があったかと思います。
「 相手のガブリアスが重いからマンムーを採用する」といった、「環境でよく見るポケモンに強いから」というのが、採用理由の殆どだと思います。
対戦相手も同じ考えで各ポケモンを採用しています。この感覚を意識していくことが、推測への大きな材料となります。
「相手のポケモンが、誰対策であるのか」は大きな推測材料になります。
例えば相手PTにゲッコウガがいたとします。その際、対戦相手が「ゲッコウガに期待している役割」を想像してみると、型を推測できるかもしれません。
例えば「ニンフィアを一発で落としたい」か「ゴツメカバルドンを一発で落としたい」どちらをゲッコウガに期待しているかで、努力値振り、技構成が大きく変わってきます。ここで、ダストシュートを切った型と看破できれば、こちらのptにいる、ニンフィアが選出段階で縛られにくくなります。(ゲッコウガの推測方法については次章で)
このように、一見ポケモン単体で見たら「ダストシュートが怖い」と、選出が縛られてしまうニンフィアとゲッコウガの関係ですが、相手pt 構成を見て「あのゲッコウガはダストシュートを持っていない可能性が高いからゲッコウガ対策としてニンフィアを選出しよう」
という選択肢が生まれます。これが選出段階で推測する旨みです。様々なことが出来るポケモンでも技は4つで、道具は一つしか持てません。それを絞り込むことでメリットがある試合であれば、時間をかけて推測していく価値は十分にあると私は考えております。多くの材料を組み合わせて、推測を試みてみましょう。
【物理・特殊型の偏りを確認しよう】
PTを組む際に物理・特殊片方のみのPTは殆ど無いと私は考えております。特定のポケモンで簡単に詰んでしまいます。もう少し具体的にお話ししますと、経験上、物理ポケは最低2体、特殊ポケは最低3匹以上いると、私は断定して考えております。(両刀は物理・特殊にそれぞれ1ずつカウント)相手PT構成によっては、ルカリオやギルガルド、チルタリス等の型を推測する材料の一つにすることができます。チルタリス以外物理ポケが1体しかいないように見えるPTなら、チルタリスを物理型と強気に推測して良いと思います。使用頻度は低い推測材料です。
【相手PTの性質は短期決戦型か、持久型か】
短いターンで決着をつけにいくPTか、多くのターンを使っていくPTかを感じ取ることも重要なポイントだと考えております。具体的に~がいるから持久型だ、というものは無く、PT構築を見てどちらの性格を持ったPTかを感覚的に判断できるかと思います。
アタッカーか耐久型か判別の難しいポケモンの型を推測する際の材料になることがあります。例えば、持久型の性質を感じたPTのリザードンはおにびはねやすめ型を、私は警戒することがあります。
【受けループをどう対策しているか推測してみよう】
受けループ(ラキグライヤドランの並びの崩し方)の処理方法を推測してみると、型推測の大きな材料になることが比較的多いです。受けループは対策手段が絞られており、且つ必ず何かしらの対策がされていると見てよく、積極的に推測材料にしていきたい方法です。
あからさまな対策をしていなくとも、処理ルートはPTで必ず一つは用意していると見て良く、そこを探っていくと相手の型を推測する材料にできます。現環境だと、化身ボルトロスが受けループ対策枠を兼ねているケースが目立ち、相手PTを見てラキグライヤドランが重そうであれば、ボルトロスはわるだくみ、気合玉持ちだと判断しても良いと思います。この場合、ボルトロスの技スペースが「10万ボルト、わるだくみ、気合玉」で埋まるので、「でんじは」か「めざ氷」を切っている型となり、試合中での立ち回り材料になります。例えばこの場合、相手が試合中にめざ氷を打ってくれば、でんじはを切っている前提で立ち回ることができます。
【特定ポケモンの対策枠を推測してみよう】
ニンフィア、ヒードラン、スイクン、耐久サンダー、耐久ポリ2、ファイアロー、ゲッコウガ
経験上、上記ポケモンを相手は、どのような処理を考えているのか推測してみると、型推測の材料になると考えております。ヒードランの処理ルートが乏しければ、「相手のサーナイトがめざ地を持っているかも」
と推測できたり、実際に自分のPTにいない場合でも、いたと想定して処理方法を推測すると、大きな材料になることがあります。
耐久型は、拘り高火力でゴリ押すのか、定数ダメージと回復技で粘るのか、積んで突破するのかを考えることで、相手PTの性格を推測することができます。
【特定ポケモンの型推測私見】
ここでは、下記のポケモンを選出画面で見て、且つ、私が勝負推測を仕掛ける際に、実際に考えていることを書いてみました。
★ファイアロー
A.ハチマキ 意地AS252H4 ブレバ/フレドラ/とんぼ/おにびorねごと
B.珠 意地AS252H4 ブレバ/フレドラ/おにび/剣舞orとんぼ
C.プレート 意地HA252orAS252 ブレバ/剣舞/はねやすめ/おにびorフレドラ
D.ゴツメ ようきHBS(ガブ抜き) ブレバ/おにび/はねやすめ/ちょうはつ
E.ラム 慎重HDベース(最速81族抜き)ブレバ/おにび/はねやすめ/ちょうはつ
「HDアローかどうか」を判断することが現環境では最重要だと思われる。ABCの型は各々のファイアロー対策ポケモンで対処でき、Dの型が相手でも、十分に対処可能なケースが多かったが、Eの型には返り討ちに遭うケースが多く、こちらの選出を考える上でも、積極的に推測していきたいポケモンである。
判断のポイントは「HDアローは、他のあらゆるファイアローに弱い」こと。上記のA-Dのどの型にも一方的にやられてしまう。加えてS実数値が147(最速81属抜き相当)の為、ガルーラ、ガブリアスに対しておにびを入れられないという欠点がある。よって、他のポケモンでガルガブアローの対策を厚くしなくてはならない。
細かく言えば、ガブリアス・ガルーラ対策の回復技持ちの物理受け(カバルドン・クレセリア等)と、ファイアロー受けを兼ねた物理受けorでんきタイプを用意している傾向がある。
HDアローはPTの補完としてラスト1枠に入るのではなく、HDアローありきで他のポケモンを決めていくという印象を私は持っている。汎用性のある型に見えて、他のメンバーを振り回す要素の強いポケモンだと思う。PTにいるギルガルドはどくまも型だったり、霊獣ランドロスはHBゴツメ型であったりと、耐久にガッツリ振ってサイクルを回していくPTに組み入れているという印象を持っている。
PTの補完として「6匹目に入れたHDアロー」は正直な所、さほど脅威にならないという印象を私は持っている。そういうPTの場合は、読み外しても、何とかなることが多い。
「ノオーカバアロー」と呼ばれるHDアロー入りの組み合わせも存在するようだ。
★ゲッコウガ
1番のポイントは、物理寄りの両刀か特殊寄り型の両刀かを推測すること。努力値をA、Cどちらに厚く振っているかを意識して考える。
PTを見てメガガルーラとニンフィアに受けだしが効かないor重いPTの場合は物理寄りむじゃきAS振りだと私は推測することが多い。そうでない場合は臆病CS振り。
相手PTの性質が「持久型」だと感じた場合はどくまき耐久型も頭のスミに入れるが、基本的に私は考慮しない。
A.物理寄りむじゃき.AS れいとうビーム/ダストシュート/けたぐり/先制技
B.両刀型むじゃき:AS れいどうビーム/あくのはどう/けたぐり/ダストシュート
C.特殊型寄り臆病.CS れいとうビーム/あくのはどう/くさむすび/水技
繰り返すが、AS振りかCS振りかを推測することが重要。ゲッコウガに何を期待しているのかを推測すること。
※余談だが、AS珠あくのはどうは私が使っているムウマージ、ジュペッタが確定耐えする(CS珠は乱数)ので選出材料にしている。
上記3種の型を見比べて、気づかれた方もいるかもしれないが、あくのはどう持ちのゲッコウガは先制技を持っていない可能性が非常に高い。確実ではないものの、勝負に出た際は、無いことを前提に考えるようにしている、
★ギルガルド
他のポケモン同様、何を期待して採用してるかを推測することで型の推測をしていく。両刀であることが多いが、努力値をA,Cどちらに厚く振っているかをしっかりと推測していきたい。PTを見て物理・特殊に偏りがあれば少ない方を重視した型になることが多い為、一応確認しておくことを推奨。
かげうち、せいなるつるぎが優先されるPTかどうかを推測していくことも重要。どちらも無い場合は消去法で、どくみがキンシ型を推測できる。
※例えば、ゴツメカバルドンと組ませているギルガルド、はどくみが型を私は優先的に警戒している。
カバルドンがいる→ガルーラとの相討ちが役割→ギルガルドに対ガルーラ性能は不要(聖剣不要)な為。
A.弱点保険 れいせいHCシャドボ/キンシ/かげうち/聖剣
B.食べ残し ひかえめHS シャドボ/キンシ/みがわり/どくどく
C.ラム 意地HA 剣舞/かげうち/アイヘor聖剣orシャドクロ
D.タスキ うっかりやCS かげうち/シャドボ/めざ氷/聖剣orラスカノ
E.ハチマキorメガネ
努力値がA寄りかC寄りかは最低限的中させておきたい。聖剣、かげうちの火力が全く違ってくる。
★ガブリアス
ハチマキ、スカーフ、襷、ラム、ヤチェ、ゴツメ等、持ち物推測がカギとなる。他のポケモンと同様、期待した役割を推測することが大切。ガブには、とりあえず余った道具を持たせることは無く、明確に目的を持たせている為、PTを見て何をメタっているかを推測していく。
ハチマキはクレセリア、スイクン等の物理受けの受け出しを崩す為に採用し、スカーフはゲッコウガ、ゲンガー等を上から殴る役割を持つ。
大まかな私見では、ゲッコウガが選出誘導されるPTならスカーフで、ポリ2クチートと組ませている場合は意地ハチマキの傾向があると感じている。意地ハチマキは相手のガブリアスに対して弱い為、げきりんを流し、起点にもできるクチートとの相性が良い。
勝負推測をする際、基本的に、拘りorタスキ以外の道具は考慮しない。ゴツメ、半減実、ラム等は推測できない。)
★ガルーラ
陽気最速か意地準速、H203(メガ後S実数値135)がメイン。かつては「マヒ持ちと組ませていれば意地っ張り」と考えていた時期があったが、全くアテにならない。現状私は、ガルーラは選出画面の時点では型を推測していない。試合中に型を推測していくポケモンとして考えている。
試合中の立ち回りの話になるが、予め自軍PT全員の「ねこだまし」被ダメージ計算をしておくことを推奨。6割程度の確率でガルーラが意地か陽気かを看破できる。
例えばH4振りゲンガーなら、意地A252ねこだましの被ダメが46-55
陽気A252ねこだましなら被ダメが42-51。つまり被ダメが42-45,52-55ならガルーラの性格が判別できる。
ゴースト以外には、おやこあいで2発殴るので親ダメと子ダメのダメージを予め把握しておけば、非常に有利な材料を得ることができる。例えばねこだまし読みでHB特化スイクンを受けだしした際、
意地A252ねこだまし 被ダメ 親25~30 子12~15
陽気A252ねこだまし 被ダメ 親24~28 子10~13
トレーナー天国さんのダメージ計算ツールでメガガルーラの親ダメ、子ダメ別に計算可能。実際にねこだましを受ける際、親ダメでいくら受けたかを見逃さないようにする(一瞬なので集中すること)これだけでおよそ6割の確率でメガガルーラの性格を看破できる。
意地ハチマキガブや陽気霊獣ランドロス等、メガガルーラの性格でS関係が逆転するポケモンは多く、特に88-100族のポケモンをPTに入れている方は、意識しておくことを私は推奨している。
※さらに勝ちにこだわるなら、捨て身タックル等他の技の被ダメも予め控えておいても良いかもしれない。
★ゲンガー
メガ石か襷かの推測から始め、相手のPTに襷候補がいるかで判断。滅びの歌を入りの型かを推測。基本的に、推測の深入りをしないポケモンだが、勝負推測をする際は、「きあいだま持ちかどうか、シャドボorたたりめどちらか」を的中させたい。
・一致ゴースト技(シャドボorたたりめ)は、確実に入っていると見て良い。
・催眠とみちづれ両入りは無い。
・きあいだまは役割対象上、火力に努力値を厚く割く。
・HSメガゲンガーにはきあいだまが無い。
と私は考えており、これらの条件と相手PT全体を見て推測していく。
きあいだまの採用理由はバンギラスの処理。ボルトロスと違い、マヒで腐る為ポリ2へ役割は不安定。メガガルはおにびみちづれでの処理が可能な為、バンギラスが重いかどうかで、私はきあいだまの有無を推測するようにしている。
ボルトロス・クレッフィがいる場合はたたりめ型と断定して良い。多くのゴーストポケモンが、メガゲンガーの攻撃を耐えられる可能性がある。
メガゲンガーのC252シャドーボール耐えは厳しいが、
「メガゲンC252たたりめ」と「ゲンガーC252シャドーボール」の火力は同じな為、十分に耐え調整が可能なラインである。たたりめ型と看破できれば手持ちのゴーストポケモンを選出できる機会は十分にある。
★リザードン
既に、ととさんによって深く研究されている記事がある為、一読を推奨。非常に面白い記事だと思う。
私の場合、メガリザードンXとYでは立ち回り方が異なる点を推測材料にしている。Xは「居座ってからの全抜き」を狙い、Yは「有利対面で打ち逃げ」を狙っていく立ち回りが基本となり、相手PT構築を見て、リザードンをどちらのニュアンスでサポートしているかを読み取っていく。
抽象的な表現になるが、Xの場合は積むことが前提になる為、PTに「捨てポケモン」がいる。例えば、カバルドンはXYどちらも組まれるポケモンだが、 岩石封じやあくびでニトチャ剣の舞の起点作りを役割にしているか、相手の高火力物理ATに対面した際の引き先を役割にしているかで、カバルドンの型が同じだとしても、ニュアンスがズレてくる。ととさんの記事で、「ゲンガー入りのPTはXである可能性が高い」というデータがあるが、このゲンガーはリザードンの起点作りの役割を持ち、こごえるかぜ持ちで、みちづれが無い型と強気に判断しても良いかもしれない。
Yの特性「ひでり」のPTとの親和性も一つの推測材料となる。水技の火力が1/2に落ち、でんき技で自軍のみずポケモンとリザードンYは一環を取られてしまう為、水ポケモンと組んでいる場合はXだと推測できる材料の一つになる。ねっとうをメインウエポンに採用しているポケモンでも、火力を無意味に半減させるメリットは無い。
★バシャーモ
A.メガ 意地 フレドラ/ひざ/まもる/雪崩orはたきofバトンor剣の舞
B.珠 めざ氷/まもる/ひざ/炎技
C.メガHBベース わんぱく フレドラ、ビルド、バトン、まもる
メガストーン持ちの物理型か、珠持ちのめざ氷両刀型がメイン。襷、ラム、ビルドバトン型なども存在する。火力の関係で、珠を持っていないバシャーモは物理一本と見て良いだろう(襷バシャ除く)。
めざ氷の狙いはガブやカイリュー等の処理。メガ枠が他にいて、ステロまきがいる場合は珠バシャを優先的に考えて良いと私は考えている。メガバシャーモの4枠目は推測しようが無いので考慮しない。
Cの型は、現環境ではピクシー、キノガッサ入りの際に警戒すべき型。これに限らず「おにび」持ちなど、起点作り型のバシャーモが一定数存在するので頭に入れておくと良い。
メガか珠か(めざ氷の有無)を考えたい場合にのみ勝負推測を行い、基本的には「ぼんやり推測」で私は済ませている。
【PT推測実践】
滝ポケリンクさんの記事で掲載されているPTを見て、私の場合どのように、どの程度まで推測しているのかを書いてみました。サイトの仕様上、メガ枠がネタバレになってしまっていますが、分かっていないものと想定して推測しました。未読or型を覚えていないPT構築記事に絞って選んでおります。的中率の高さではなく、このように考えているという流れを読み取って頂ければと思います。
※当記事の最後に各PT構築記事のリンクを貼っております。無断リンクとなっております。掲載に問題があった際は、お手数ですが、私のツイッターアドレスorコメントでへご連絡願います。
1.クチート/ポリゴン2/ゲンガー/キノガッサ/化身ボルトロス/ガブリアス
ポリ2クチートの並びで、トリルを前提に考えて良いだろう。一緒にいるガブリアスは意地ハチマキだと、ぼんやりと推測。経験上、ポリクチと組んでいるガブリアスは真っ先に意地ハチマキを想定するようにしている。
タスキ枠はキノガッサ。ゲンガーがタスキの可能性もあるが、裏選出のメガ枠としてメガゲンを警戒するのが妥当。
Sの方針はトリルとでんじは操作の両取り。ゲンガーはシャドボは無くたたりめを搭載しているものとして立ち回る。たたりめ型なのでCにかなり厚く振った型だと思われる。
クチート@メガ ふいうち、つるぎのまい、じゃれつく
ポリゴン2@輝石 DL トリル入りの一般的な型
ゲンガー@メガ C厚め たたりめ(シャドボ無い)
キノガッサ@タスキ 一般的な型
ボルトロス@
ガブリアス@意地ハチマキをぼんやりと想定
ボルトロスはオボンか珠が余っているが、今回は特定しなかった。
解答確認後・・・概ね推測通りだが、メガゲンはHSベースだった。
2.カバルドン/ゲッコウガ/ガルーラ/化身ボルトロス/バシャーモ/ゲンガー
メガ枠はガルーラ。バシャとゲンガーは分からない。珠候補の筆頭がゲッコウガとなる為、バシャは物理一本の型と推測。ゲンガーはメガだろうなと、ぼんやりと推測。
カバルドンはHBゴツメとHDオボンの型があるが、HDのような、カバルドンを捨てて後続で積んでいくような要素はPTを見て、感じなかった。HBゴツメ型と断定して良いだろう。ゲッコウガの型は、相手のガルーラにはカバ、バシャ、ゲンガーと処理ルートが多くあり、スイクンの処理ルート確保として、草結び持ちのCS特化型だと推測した。ボルトロスは敢えて絞り込まなかった。
カバルドン@ゴツメ なまける じしん
ゲッコウガ@珠を想定 CS特殊 れいビ、くさむすび、あくのはどう
ガルーラ@メガ
ボルトロス@タスキorオボン
バシャーモ@メガorラム 物理一本型。めざ氷無し。
ゲンガー@メガかも
解答確認後・・・バシャーモのめざ氷を読み外したのは痛手だった。
3.メガガルーラ/ファイアロー/クレセリア/ピクシー/メガヤミラミ/マンムー
メガ枠はガルーラとヤミラミ。ヤミラミはタスキの可能性もあるが、特定の並びを除いてメガ進化することを前提に選出を考えるように私はしている。
ヤミラミ、ピクシー、クレセリアがいる為、ターンを多くかけて戦う「持久型」の性質を持ったPTという印象を持った。相手のガルーラ、ファイアロー、ガブリアスに十分な強さを備えたPTに見えたため、ファイアローはHD型である可能性が非常に高いと推測。ASハチマキ、珠は事故と割り切った。
ガルーラ@メガ ピクシーのサポートを兼ね、ひみつのちから型も警戒。陽気では無い。
ファイアロー@HD慎重ラムアロー(火力特化型は事故と割り切る)
クレセリア@ゴツメ どくどくを警戒。でんじは両搭載の可能性もあり。
ピクシー@アッキ 一般的なちいさくなる型を想定。火力は低い。
ヤミラミ@メガ 一般的な型
マンムー@タスキ どく、ステロ持ちかも
解答確認後・・・ピクシーはともかくとして、ヤミラミの型は完全に想定外だった。実際に戦ったら、こちらの負け筋に直結する読み違いだと思われる。 HDアローは的中。
4.ローブシン/ガブリアス/メガガルーラ/ボルトロス/ギルガルド/ファイアロー
ローブシンは無難にチョッキ持ちと想定。私は基本的に、ブシンはチョッキを想定し、特に他の型を推測しない。
ギルガルドはPT構築バランス上、せいなるつるぎは無いと考えて良い。不利体面時における、相手のファイアローの攻撃の安全な受け先が不在だと感じた。PT構築上、おそらくボルトロスに受けループ対策要素を持たせていると思われる。耐久を振り、意地アローの先制フレドラを防ぐS特化両立を兼ねる為、臆病オボン型だと推測した。受けループ対策枠にするとグライオン用に「めざ氷」が欲しく、ガブに上から打てるSもあるので案外でんじはを切っているかもしれない。
ファイアローはミラーを考えてAS火力特化型を想定した。
ローブシン@チョッキ 一般的な型
ガブリアス@
ガルーラ@
ボルトロス@S特化 わるだくみ、10まん、きあいだま、でんじはorめざ氷
ギルガルド@聖剣無し、HC特殊型かS振りのどくまも型
ファイアロー@火力特化型
解答確認後・・・ブシンの珠ちからずく型は事故として割り切る。ファイアローが慎重HD型であったことは全く読めなかった。
5.メガジュカイン/マニューラ/ファイアロー/メガクチート/スイクン/霊獣ランドロス
メガ枠はジュカインとクチートマニューラは珠かタスキ。PT構築上、スイクンとランドロスは厚く耐久を振っていると思われる。。スカーフは無いと推測。霊獣ランドロスはタスキ枠が空いている為、最有力(現環境のマニューラは、火力の問題でタスキ持ちは私はあまり考慮していない)。
ファイアローはこのPTならばHDでは無いと強気に推測。ジュカイン、マニューラで倒しきれなかった相手を一掃していくアタッカーとして、ハチマキor珠orプレートと推測。
ジュカイン@メガ 一般的な型(リフスト、りゅうのはどう、きあいだま+@)
マニューラ@珠 一般的な型
ファイアロー@ A特化アタッカー
クチート@メガ 一般的な型
スイクン@ゴツメorラム
霊獣ランドロス@タスキ
解答確認後・・・3体のみがわり持ちは予想できなかった。推測段階で「みがわり」を看破するのは不可能に近い。試合中に使用されたら、「みがわりの代わりに、有用な技をなにか一つ切っている」ことに頭を切り替えていきたい。
6.メガユキノオー/ドサイドン/ファイアロー/メガギャラドス/ギルガルド/ゲッコウガ
メガ枠はユキノオーとギャラドス。過去の記事でもチラッと書いたが、メガ枠が2体で内一体がギャラドスだった場合はギャラもメガ進化してくること前提で私は考えるようにしている。全体的にSが遅く、トリルでんじはも無い。ファイアローのおいかぜも無いだろう。ガルーラへの打点を考えるとゲッコウガがAS両刀けたぐり持ちだと感じた。メガギャラドスがニンフィアに弱いこともあり、ゲッコウガにダストシュートも持たせているであろう。
このPTで受けループを見るとすればギャラドス。ユキノオーだとラッキーの補助技で起点にされかねず、安定しない。
ドサイドンはチョッキか保険が候補になるが、この並びだとロックカットから全抜きする型を警戒したい。メガ枠2枚がどちらもガルーラに弱く、ドサイドンも安定しない為、ファイアロー、ギルガルドいずれも対ガルーラ性能を備えていると推測。上から押し切られるHDアローでは無いと思われる。火力特化型が最有力だと推測した。ギルガルドもせいなる剣は搭載していると見て良い。ニンフィアも殴れるアイアンヘッドもあると想定。こちらが保険の可能性がある。
ユキノオー@メガ
ドサイドン@保険 ロックカット警戒
ファイアロー@A特化 ハチマキorプレート
ギャラドス@メガりゅうのまい、かみくだく、こおりのキバ、ちょうはつ
ギルガルド@ A特化 せいなるつるぎ、かげうち、アイアンヘッド、
ゲッコウガ@珠 AS両刀 けたぐり、ダストシュート、れいとうビーム、
解答確認後・・・ゲッコウガのつばめがえしは想定外だったが概ね推測通り。
7.メガリザードン/スイクン/ギルガルド/ライコウ/メガルカリオ/霊獣ランドロス
メガ枠はリザードンとルカリオ。PT全体を見て、特性「ひでり」がリザードンを除き、相性が良くない為、Xと強気に推測した。ライコウが壁貼り型である可能性が高いが、こちらは無理に決め付けない。ルカリオは物理・特殊どちらもありうるが、「カバルカカイリューのカイリュー」のような高火力物理アタッカーがいない(リザードンと両選出ができない)為、ルカリオは積み技持ち物理アタッカーと思われる。ルカリオは無理に推測しないようにしているが、推測せざるを得ない状況なら、物理と断定して勝負に出る。ギルガルドは、PTを見た直感では「かげうち」は入っていると思われる。よって、どくみがキンシ型では無いだろう。
リザードン@X
スイクン@ゴツメorカゴ
ギルガルド@保険かも かげうち
ライコウ@粘土壁貼りかも
ルカリオ@物理アタッカー
霊獣ランドロス@
解答確認後・・・ライコウは珠だった。経験上、壁持ちポケモンは、疑っても決め付けないことが重要であると私は考えている。ライコウの場合、HS振り10万ボルトとCSメガネ10万ボルトでは火力が全く異なる。壁と、メガネと瞑想を全て想定して立ち回るのが基本。
【あとがき】
「相手PTの推測は、どの程度までおこなうのか?そしてどの程度の精度になるのか」
を文章にしてみました。ここまでお読みくださった方の多くは、「この程度か」という感想を持たれたのではないでしょうか。実際この程度です。色々推測方法を書きましたが、完全に型を看破するのは不可能と言って良いでしょう。それがまた、対戦の面白さだと思っております。
推測は思い通りにいかないケースも多々あります。「絶対このガブはスカーフではない」と予測したら、スカーフだったなんて試合も多いです。
大切なのは、「どうせ~だろう」と上から目線で決め付けないこと。その読みが外れて沼とかヤンキープレイとか言い出さないことだと私は思っております。自分の都合通りに試合が進まず、推測ではなく、決め付けた願望、筋書き通りにいかず、「ガッサは大人しくタスキを持たせていれば良いんだ。何で珠なんて持ってるんだよ!」というような、こちらの推測を相手に押し付けるような状態に陥ると、大型連敗しやすくなるうえに、楽しくもありません。
こういう状況に陥ると、次の試合で勝っても前の敗戦を引きずり、大して嬉しくなく、負けると更にイライラし出し、どんどんレートが落ちていきます。
私にも経験がありますが、こちらの推測を相手に押し付けるような心境になったらロクなことがありません。推測する際は、「負けたらアッサリ負けで良いスタンスで、笑って済ませる位の気分で楽しむ」のが一番だと思っております。負けて悔しいのは別として、読み外したなら仕方が無いという感覚で、推測を楽しんでもらえればと思います。
最後までお読みくださり、ありがとうございました。
参考 ※敬称略
1. さくらん「【S11使用】~おまると姫♂と雷親父~2ROM2200達成構築(最終レート2223最終順位4位)」『桜舞い散るこの頃』
【S11使用】~おまると姫♂と雷親父~2ROM2200達成構築(最終レート2223最終順位4位) - 桜舞い散るこの頃
2.しきっ「カバルドン展開」『ブログ書いたら単位もらえますか?』
3.なすお「鬼火コントロール」『視野を広くしたい』
4.やちこん「【シングルS11使用構築】チームちからずく」『メガデンリュウの明日はどっちだ』
メガデンリュウの明日はどっちだ。 【シングルS11使用構築】チームちからずく
5.たも「【シングルレート】S11最終レート2104 メガジュカイン軸構築紹介」『メジャーじゃなくてもがんばれる!?』
【シングルレート】S11最終レート2104 メガジュカイン軸構築紹介 - メジャーじゃなくてもがんばれる!?
6.なべやき「【ORAS】シーズン11使用構築:ノオードサイと凶悪鯉のぼり」『朴念仁のポケモン育成記録』
【ORAS】シーズン11使用構築:ノオードサイと凶悪鯉のぼり - 朴念仁のポケモン育成記録
7.ワジ「【S11使用構築】ルカリザ軸 ライコウランドスイクンを添えて【最高2062/最終2013】」『ポケモンは楽しんだ者勝ち!』
【S11使用構築】ルカリザ軸 ライコウランドスイクンを添えて【最高2062/最終2013】 - ポケモンは楽しんだ者勝ち!