タケポケ道場

ポケモン対戦好きなおじさんのブログ

【第2話】のんちゃんのシングルレートポケ学【活躍期待度・役割破壊】

【3.活躍期待度という考え方】 

のん:シズさん、おはようございます。あの後BPを稼ぎに挑戦してみたのですが、サクサク進んでビックリしました。シズさんからポケモンを頂け助かりました。ありがとうございます。

 

シズ:ああ。BP稼ぎはいかに連勝できるかどうかで所要時間が全然違うからな。相応のポケモンを用意できれば、効率よくBP稼ぎも育成もできるんだが、そこまでたどり着くまでにある程度の縁や知識がないと挫折してしまうプレイヤーが多い。ここで辞めてしまってはもったいないからね。

 

のん:それでシズさん。実は新しく使ってみたいポケモンがいるのですが、孵化あまりを分けていただけませんか?

シズ:おっ!どんなポケモンだい?

のん:ムウマです。可愛らしくて一目ぼれしちゃいました!

 

シズ:はは。俺もムウマは好きだぜ。可愛いよなあ。ムウマージを相当育成してきたから、ムウマの孵化あまりは多く持っているぜ。遺伝ワザや性格まで指定してきても大丈夫だ。どんな型にするかは決めたかい?

 

のん:実は、まだ全く...。輝石を持たせる型にしようと思っているのですが。

 

シズ:そうか。まあ、それはおいおい考えていくとして、のん。他にも使ってみたいポケモンはいるかい?

 

のん:ええっと...。ボーマンダとヒヒダルマ、クチートもPTに入れたいです。

 

シズ:マンダクチートはともかくとして、ダルマは珍しいな。どうしてだい?

 

のん:xxさんの動画を見て、私も使ってみたいと思いました。

 

シズ:ポケモンの対戦動画を見ていると、使ってみたくなるポケモンがいるよな。俺もそうだったな。

 

のん:へー。シズさんもですか?

 

シズ:ああ。そういう人は多いと思うぜ。高レートを追求する方針の動画・珍しい型のポケモンを使う方針の動画・何かしらのテーマを決めて戦う方針の動画などあるが、それに影響されて自分の対戦スタイルが決まるなんてことも珍しくない。

 

のん:そうでしょうねえ。

 

シズ:さて、今回は当講座で学ぶ際の必須知識。活躍期待度について話していく。俺の造語で、一つの考え方として知っておいて損は無いから頭に入れておいてくれ。

 

のん:はい。分かりました。

 

シズ:では、早速始めようか。のんも知っての通り、各ポケモンには得手不得手がある。〜には強いけれども〜には弱いといった要素がある。

 

のん:タイプ相性というやつですね。

 

シズ:そう。しかしだ、ポケモン対戦ではタイプ相性という視点だけではなく、様々な視点から本質的な相性を考える必要があるんだ。

例えばブリガロン(草/闘)とゲッコウガ(水/悪)が対面したとしよう。タイプ相性ではブリガロンの方が完全に有利だ。けれども殆どのプレイヤーは「ゲッコウガが超有利」と捉える。これは、のんも分かるだろう?

 

のん:はい。ゲッコウガで冷凍ビームを打てば一発でブリガロンを倒せますね。

 

シズ:そう。こんな具合にポケモン対戦はタイプ相性という考え方だけでは視野が足りない。もっと様々な視点から見て"そのポケモンと戦う際の相対的な相性"を把握することが大切なんだ。

言い換えると"このポケモンはあのポケモンと戦った際、どの程度の活躍が見込めるか"を正確に把握できるようになることが重要だ。PTを考える上で1番大事な部分となる。

 

のん:なるほど...

 

シズ:俺は"活躍期待度"ということばで説明するようにしている。このポケモンがあのポケモンと戦った際、どの程度の活躍が見込めるかを細かく評価するためのものだ。PTづくりに活用できる考え方だから知っておいて欲しい。

ちなみに、活躍期待度というのは俺の造語だ。検索しても出てこないからその点は注意してくれ。他人の構築記事で使われる"役割"ということばが意味としては近い。

 

のん:はい。わかりました。

 

シズ:まずは、活躍期待度の種類を紹介しよう。ランク形式となっていて、上のランク程相性が良いことを意味する。

 

★活躍期待度ランク

 S「絶対的仮想敵」

受け出しからでも返り討ちが可能。

A「相討ち仮想敵」

対面、受け出し問わず相討ち以上がとれる。

 BB「縛り対面仮想敵」≒縛り

対面なら完封が見込める(受け出しからは勝てない)。

B「対面仮想敵」

対面からならダメージを受けるものの勝てる(受け出しからは勝てない)。

※このランク以上ならば初手対面した場合は、出し勝ち扱い。

 

C「貢献仮想敵」

対面・受け出し問わず、対象相手を大幅弱体化or相手のHPを大きく削ることが出来る。お互いHP満タン時での対面では、基本的に先に倒されてしまうが、後続で殆ど負荷をかけずに処理できる程の貢献が見込める。

 

 

D「抵抗可能敵」

Cと同様、倒しきれないものの、対象相手を弱体化もしくは相手のHPを大きく削ることが出来る。C との違いは「受け出しが出来ないor怖い」点。

 

 

E「対面不利敵」

相性等の関係で、対面では負けてしまう相手。相手に大した被害も望めない。一方で、交換読みで適切な技を打てば倒せる可能性がある相手。

 

 F「縛られ敵」 

対面だと上から殴られ、何も出来ずに完封される相手。一方で、交換読みで技を打てば倒せる可能性もある相手。BB「縛り対面仮想敵」の逆。

 

G「絶対的天敵」

受け出し対面問わず、場に出されたら返り討ちにあってしまう。

 

 

のん:おー。とても細かいですね。

 

シズ:一見ややこしそうだが、よく見れば単純なことしか言っていないって分かるハズだ。この活躍期待度の考え方を知っておくと色々応用が効くから身につけてくれ。

 

のん:はい。分かりました。

 

シズ:改めて説明していこう。S~Cランクのポケモンを俺は「仮想敵(役割対象)」と呼んでいる。この用語は昔から多くのプレイヤーの間で使われていて、のんも構築記事などで目にしたことがあるんじゃないかな。

 

のん:何となくは分かっているつもりなのですが...仮想敵って何ですか?

 

シズ:「ガブリアスに勝つ為に採用したマニューラ」といった具合に、予め、勝ち或いは大きな成果を見込んでマークした敵ポケモンのことだ。この場合「マニューラはガブリアスが仮想敵(役割対象)の一匹」と表現される。マニュの採用目的の一つに「ガブを倒せる」が含まれていればこう呼ぶ。活躍期待度ランクでいえば、BBの「縛り対面仮想敵」だね。上から殴ってガブを無傷で倒せる。

ただ、マニューラは耐久の関係上、ガブリアスの攻撃を受け出しすることが出来ない。アッサリ落ちちゃうからね。でも、対面からならば完封できるからBB「縛り対面仮想敵」と言う訳だ。

のん:なるほど。

 

シズ:とても重要な所だから細かく説明していこう。まず、Sランクの「絶対的仮想敵」これは、そのポケモンに対して受け出しをして返り討ちに出来る相手のことだ。活躍期待度としては最高ランクだ。例えば、メガヤドランとメガバシャーモの関係をイメージしてくれ。

 

のん:ヤドランが非常に有利ですね。

 

シズ:そう。バシャーモが場にいる時にヤドランを受け出しをすれば返り討ちに出来る。実際は、相手もこの時点で交換するだろうけれど、もし相手が居座ってくればヤドランを生存させつつバシャーモを倒せる。高KPポケモンに対してこのランクのポケモンがいると、凄く便利だから、勝ちを意識するなら用意しておきたいね。

サザンドラに対するスカーフガブリアスなどもこれにあてはまる。あくのはどうや炎技読みで受け出しをしてげきりんで突破が見込める。もちろん、交換読みでりゅうせいぐんを打たれると落ちるんだが、クチートサザンドラ対面でのガブリアス出し等、りゅうせいぐんが飛んでくる可能性が低い場面で比較的信頼して受け出しが出来るからね。このへんは使っているPTによって評価が分かれると思うが、厳密に評価する必要はないから、感覚で評価してくれ。

 

 のん:はい。分かりました。

 

シズ:A「相討ち仮想敵」とは、Sのように受け出しから返り討ちにまでは出来ないor不安がある、少なくとも相討ちは見込める相手を指す。

例えば、メガガルーラに対するゴツメカバルドンや、襷みちづれゲンガー等があてはまる。受け出して返り討ちというよりも1対1交換を狙っているのが特徴だ。

 

のん:シズさん。1対1交換なのに2番目にランクが高いのですか?

 

シズ:俺はそう考えている。仮想敵に対して「後出しが出来る」という要素は、PTを考える上でとても重要なんだ。さっきのマニュの話の通り、BB「縛り対面仮想敵」だと、確かに上から一発で倒せるから非常に強いのだけど、仮想敵が場に出るタイミングと合わせてそのポケモンを出さなければならないのがキツい。仮想敵にもかかわらず、対面させるタイミングがズレれば役に立たなくなってしまうからね。

ランクS.Aの場合はタイミングがズレていても受け出しから仮想敵の処理が見込めるが、Bはそうならない。BB,Bランクは仮想敵への対策としてはS,Aランクに比べて信用度に欠ける。

勝ちを意識するPTを組むならば、対戦環境でよく見るポケモン(以下:高KPポケモン)に対して、受け出しの効くポケモン、即ちS,Aランクのポケモンを用意するべきだろうな。BB,Bランクのポケモンは扱いがかなり難しくなるからな。

 

のん:なるほど...。

 

シズ:B「対面仮想敵」は、一対一のタイマン勝負を仕掛けた場合、それなりにダメージをうけてしまうけれど、勝てる相手を指す。BB「縛り仮想敵」との違いは、BBはほぼ無傷で相手を倒せてしまう点だ。

 

のん:はい。

 

シズ:このランク以上ならば、単体で対象の相手を処理できると考えて良い。初手にこの対面を作れれば優勢と考えてよいだろう。

 

のん:ゲッコウガとブリガロンの初手対面を作れたら縛り仮想敵だから有利ということですね?

 

シズ:そうだね。さて、続いてC「貢献仮想敵」受け出しが出来、相手に致命的なダメージ・被害を与えることが出来る」相手を指す。後続で倒しやすく出来るから、実質相討ちに近い働きが見込めるんだ。

このランク以下はB以上とは異なり「1対1のタイマン勝負では勝てないと定義している。こちらのポケモンが瀕死した段階で、相手ポケモンは場に残っているという認識だ。だが、BB,Bランクよりも対戦する上では役立つ可能性が高い。PTを組む際意識しておきたい。

 

のん:えっ?1対1で勝てないなら不利なのではないでしょうか。

 

シズ:C「貢献仮想敵」は受け出し展開も想定できるというのが大きい。確かにタイマンで勝つことは出来ないんだが、実践ではBB,Bより使いやすい。さっき話した通り、BB,Bランクは受け出しが出来ない。

つまり、仮想敵にもかかわらず、タイミングを合わせないと全く役に立たないんだ。有利対面を作れても、相手に別ポケに交代され、不利対面を作ってしまった際、詰んでしまうケースが多くなる。

さっきの話のマニューラとガブリアス対面も、初手でこの対面を作れてもマリルリ等を受け出しされてしまえば、こちらも引くかマニュを捨てざるを得なくなる。結果として、マニュでガブを殴るという機会自体を失ってしまう。相手からすれば、ここでガブが居座る意味が殆ど無いからな。

それに比べてC. 貢献仮想敵は、受け出ししてからの活躍を見込める。タイマンで勝てないってことでCランクにしたが、BBランク以上に柔軟な立ち回りが出来る。

 

のん:なるほど。どんなケースが貢献仮想敵になるのですか?

 

シズ:ゲッコウガに対する化身ボルトロスあたりをイメージすると良いかな。冷凍ビーム以外の技読みで受け出しして、次ターンでんじはを打ち、後続の処理を見込むとった具合にだ。対面からでも倒せない相手だが、受け出しから殴り、後続で処理できる位に削れる場合も交換可能敵に含まれる。 このランクの多いPTならば選出が柔軟にしやすく、立ち回りもしやすい。

 

のん:もし倒しきれなくても、味方の2匹で相手の1匹を処理できるということですね。

 

シズ:そう。ポケモン対戦はこの考え方の方が寧ろ重要だ。CはBと違い、受け出しが出来るので立ち回りを柔軟に考えることが出来る

D「抵抗可能敵」は、Cと同じように、相手を倒せないものの、大きな被害を与えられる。但し、Cと違い受け出しが出来ないor受け出しが怖い相手だ。要は、受け出しを見込めるか危なっかしいかでCorDのランク分けをしているってことだ。受け出しできなくは無いが、Cに比べるとリスクが高く、受け出しを悩むようなポケモンをイメージしてもらえれば良いかな。

さっき、ゲッコウガに対する化身ボルトロスの評価をCとしたけれど、冷凍ビームの通りが良いPTを使用しているプレイヤーならD評価扱いになるだろうな。

 

のん:なるほど。なかなか難しいですね...。

 

シズ:C,Dはニュアンスとしては対面有利〜互角というニュアンスがある。倒しきれなくても一定の戦果を見込めると考えてもらえれば良い。後続にも重い負荷がかかる程度の活躍しか見込めない場合は、Eランク以下の評価となる。

 

のん:ランクB以上は「一体だけで仮想敵に相討ち以上が取れる」ので有利対面ということですね。E以下はどう違ってくるのですか?

 

シズ:うん。続いてE「対面不利敵」F「縛られ敵」について話そう。

これ以下のランクは、対面したら不利な相手だと捉えてくれれば良い。EとFの違いは、対面した際に行動機会があるかどうかだ。Eは、例えばジバコイルに対するマリルリのように、アクジェで削ることは出来るが、基本的に上から10万ボルトを打たれてやられてしまう。

 

のん:なるほど。

 

シズ:F「縛られ敵」は、対面からでは何も出来ずに一方的やられてしまう相手を指す。さっきのマリルリと違い、対面からでは上から技を打つチャンスすら無い。

ただ、E.Fの場合は、交換読みが上手く決まれば倒せる可能性がある。例えばヘラクロスにとって、ファイアローはF"縛られ敵"だ。だけど、ファイアロー交換読みのタイミングでロックブラストを打てば倒せてしまう。対面では不利だけど、立ち回り次第で覆せる可能性はあるんだ。さっきのマリルリとジバコイルの関係も、交換読みのタイミングで馬鹿力を打てば突破も見込める。

 

のん:なるほど。でも、基本的には相性が悪いと考えた方がよさそうですね。

 

シズ:確かに不利だが、相手もそう考えているから受け出しをしてくることも多い。それを見越した判断が出来れば勝てるチャンスがあるから、立ち回り次第では突破の可能性がある相手でもある。死に出しをされたらどうしようもないがな。

G"絶対的天敵"は文字通り天敵で、受け出しされて返り討ちにされてしまう相手だ。他のランクと違って交換読みで技を打っても役にたたず、カモにされてしまう。こちらが引くか捨てるかせざるを得ない。

 以上のS〜Gの活躍期待度ランクに分類して考えることを俺は薦めている。「こんなに細かく考える必要は無いのでは」と思うかもしれないが、この考え方を知っておくと、色々なポケモンをPTに組み込む際に助けになる。あくまでも目安で、厳密にランクづけする必要はない。主観評価で構わないし、評価が多少ズレていても問題ない。各ポケモン・型がどの程度の活躍が見込めるかの判断が出来るから、活用してみると良いだろう。

 

のん:なるほど...。ちなみに、どの程度の活躍期待度を意識すれば良いのでしょうか?

 

シズ:具体的に言うと、超高KPポケモンに対してS,Aランクのポケモンは絶対に欲しい。ガブリアス・ガルーラ・ゲンガー・ファイアロー・バシャーモあたりは絶対に対策ポケモン枠を用意するべきだろう。ただ、単体性能よりも、PT単位同士での活躍期待度を図る方が重要なので、一体ずつKP上位ポケモンとの相性をみていくことはあまりオススメしない。この、活躍期待度をPT改善に活かす方法は次回以降で取りあげるから、今の所はS~Gの表現を頭に入れておいてくれ。

 

のん:はい。分かりました。

 

 

【まとめ】

活躍期待度の評価基準

S.絶対的仮想敵 A.相討ち仮想敵 BB.縛り対面仮想敵 B.対面仮想敵

 

------対面で先(or同時)に相手ポケモンを瀕死させられるかどうか------

 

C.貢献仮想敵 D.抵抗可能敵

単体で瀕死にはまでは持って持っていけないが、弱体化や大きくダメージを与えるなど、高い戦果を期待できる。

C.Dとの違いは、受け出しに対する安心度。Cは受け出しからの展開も想定でき、Dは出来ないor怖い。各プレイヤーの主観で判断して良い。

 

~~初手対面時、互角以上か不利か~~~

 

E.対面不利敵.F.縛られ敵→大した被害を与えられないor一方的にやられる対面不利な相手。交換読みで突破出来る可能性はある。

 

-----交換読みしだいで倒せる可能性があるかどうか-----

 

G絶対的天敵→受け出しされて返り討ちに遭う。

 

・使い勝手が良いのはS.A.C。受け出しが出来る分立ち回りに幅をもたせやすい。

 

 

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【4.活躍期待度は型で大化けする】

シズ:ここまで理解してもらった上で、下のマニュの型を見て欲しい。

 

のん:はい。

 

マニューラ@いのちのたま 陽気 AS252H4 プレッシャー

ねこだまし/こおりのつぶて/けたぐり/はたきおとす

シズ:一般的なマニュの型だ。有名どころのポケモンとの活躍期待度を評価してみると

 

ガブリアス→BB/メガガルーラ(耐久無振り→BB/メガゲンガー→B/マリルリ→G/クチート→G/化身ボルトロス→D

 

このように評価してみた。プレイヤーによって評価に違いがあると思うが、別に構わない。珠マニュだとマリルリ・クチートに対して活躍が見込めない。上から殴れるものの、受け出しされるとこちらの攻撃を耐えられ、返しのじゃれつくでやられてしまうだろう。ここまでは分かるね。

 

のん:はい。

シズ:次に、もう一つのマニュの型を見てくれ。

 

マニューラ@きあいのタスキ 陽気AS252 H4 プレッシャー

こおりのつぶて/カウンター/はたきおとす/けたぐり

 

のん:持ち物と技がさっきと違いますね。

 

シズ:そう。さっきと同様に、各ポケモンへの活躍期待度を評価してみよう。

 

ガブリアス→B/メガガルーラ→E/メガゲンガー→B/マリルリ→B/クチート→B/化身ボルトロス→D

 

シズ:どうだい?ちょっと持ち物と技を変更しただけで、活躍期待度が大きく変化したことが分かるだろう。

 

のん:マリルリとクチートへの評価が大きく上がりましたね。

 

シズ:ああ。役割期待度の低かったマリルリ・クチートがG→B評価にまで向上した。タスキカウンターが出来るから、対面からならば勝ちが見込める相手となるんだ。

一方で、ねこだましと珠による火力補正を失ったので、ガルーラに対してのダメージが大きく損なわれた。珠マニュならカモになり得たガルーラが、逆にグロパンの起点にされてしまいかねなくなってしまい、どちらかというと相手に積み起点にされかねない分評価を落とした。初手ガルーラと対面した際、珠マニュならば初手出し勝ちだったのに、襷マニュだと出し負けとなってしまう。

対ガブリアス性能も、火力が落ちた関係で氷のつぶてで落ちなくなったので、BB→Bに評価を落とした。襷を持っているからガブの攻撃は耐えられるけど、大きなダメージをこちらも受けてしまう。同じポケモンなのに持ち物と型をちょっと変えるだけで活躍期待度が大きく変化するんだ技を一つ変えるだけで天敵がカモに変化する。これを考えてPTを試行錯誤するのも対戦の醍醐味だと思うぜ。

 

のん:なるほど。

 

シズ:また、これも大切なんだが型には流行と廃れというものがあってな、2ヶ月前は10人中1人しか採用していなかった技が、いつのまにか10人中4,5人が使い出すってことも起こる。

情報の更新を怠ると環境の変化についていけなくなってしまう。これもポケモン対戦の特徴だね。実践・構築記事・動画・PGL等をチェックして流行り廃れを把握するのも大事だと思う。

同じポケモンでも、この先どんな型が流行るかを予想して対策することも出来るかもしれない。もちろん予想自体はハズレることもよくあるけれど、これを考えていくのも対戦での一つの醍醐味だね。

 

のん:うーん。何だか深い沼に足を突っ込んでしまったような...。難しそうですね。

 

シズ:はは。それだけ単純そうに見えて奥深く楽しめるゲームでもあるんだぜ。

 

【まとめ】

・活躍期待度は持ち物・技を一つ変更するだけで大きく変化する。

・各ポケモンの型には流行り廃れがある。

・塾練者の間でも、各ポケモンへの”一般的な型の認識・見解”は異なる。

 

 

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【5.各ポケモン型の流行・廃れを把握しよう】

シズ:のんはまだ対戦経験が浅いから、各ポケモン単体での特徴や、あのポケモンが一緒にいるからこの試合展開は注意しようといった判断をすることは難しいだろう。

例えば、そうだな...キノガッサを見た場合、PTの並びにもよるが、こんな型を真っ先に想定する。

 

キノガッサ@タスキ テクニシャン 意地AS252

キノコのほうし/マッハパンチ/岩石封じ/タネマシンガン

 

これに加え、もしかしたらスカーフやハチマキ、剣の舞持ちってこともあるかも。陽気の可能性もゼロではないけど意地の可能性が高いだろう。ポイヒは多分ないだろう...という具合に考えるかな。

 

のん:凄いです。私もそんな風にパッと出てくるようになるんでしょうか?

 

シズ:なれるさ。実際、大したことでも何でもない。それよりも、のん、今回話したいのはそこじゃないんだ。さっきも話したが、型には流行と廃れが存在する。流行りの型は変化するんだ。俺が「意地の可能性が高いだろう」と言っただろう?だが、何かしらの原因でで陽気個体が増えたら、この情報は誤りとなってしまう。

俺がその流行の変化に気づかないまま潜り続けていたら、却って自分の知識が足を引っ張ってしまいかねない。シーズン後半、剣の舞を採用した型も増えた。これも流行りなのか、ごく少数派なのかという感覚も正確につかみたい所だ。

 

 のん:なるほど。どのような時に流行り廃れが起こるのでしょうか?

 

シズ:ORAS時代では、高成績を収めた人の構築記事を集めたサイトがあった。世界1位が実際に使っていたPTなんていうのも簡単に見つけられる。以前、のんにも教えたから見たことあるだろ?

 

のん:はい。まだパラパラ読んだだけですが、100人以上でしょうか?多くの方の構築記事がありました。スゴイですね。

 

シズ:ここで掲載された型は、対戦上位環境で流行る可能性がある。ただ、珍しいポケモンが入っていたり、クセの強い構築はあまり流行らないかな。一つの材料として、仕入れておくと良いだろう。

 

のん:なるほど。他にも流行に影響することってありますか?

 

シズ:高アクセス数を稼いでいるプレイヤーのポケモン対戦動画は影響力が高い。動画というのはインパクトが強く、対戦を始めるきっかけになるって人も多い。俺も動画に影響を受けた者の一人だ。型の流行って意味では、高レート帯常連者の配信動画は影響があるし、観戦して環境の流行も把握出来る機会が得られると思う。

 

のん:なるほど。

 

シズ:流行と廃れに伴い一般的な型が変化していくから、実績を残せた人でもこの変化に適応できなければ勝ち続けることは難しくなってくる。型が変われば対策が対策じゃなくなってしまう。

 

のん:活躍期待度が自分の型だけではなく、相手の型によっても変わってしまうってことですね。

 

シズ:そう。考えるほど奥深い世界だね。ちょっと休憩しようか。新しいことばもたくさん使ったし、こんがらがっているだろうから、落ち着いて整理してみな。

のん:はい。

 

 

【まとめ】

・新しい型が流行るきっかけとなりやすいのは、高成績を収めた人が公開した構築記事と再生数が多い対戦動画。但し、マイナーな戦術やクセの強い構築は流行りにくい。

・使用者が減った型を、最もマークすべき型と誤認してしまうと勝敗に響く。情報を集めたり、対戦を通じて流行の変化を感じたら、適応させること。

 

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【6.役割破壊というワナを仕込もう】

シズ:のんは役割破壊って言葉を知ってるかい?

 

のん:何度か耳にしたことがあるのですが、意表をついた型を使って初見殺しをすることでしょうか?

 

シズ:概ねそんな意味だと考えてくれて良い。自分のポケモンに罠を仕込み、相手の知識を利用して行動を誘い、罠にハメてしまう作戦だ。

 

のん:へー。面白そうですね。

 

シズ:役割破壊要素はレートで勝ち上がっていく為に必要な要素だと思う。俺の場合はこの考えに深入りしすぎて自滅することも多いんだがな(笑)。やりすぎは薦めないが、PTに一つくらいは仕込んでおいた方が、試合を運びやすくなる。相手の理に基づいた行動は読みやすいから、そこに罠を仕掛ければ引っ掛けやすいんだ。

 

のん:相手の理を突く...ですか。心理戦ですね。

 

シズ:そうだな。役割破壊は”相手の知識を利用して仕掛ける”ものなので、相応の知識が必要だ。相手視点から見て「この技・構成である可能性は無い・低い、あったら事故」と判断されて、はじめて役割破壊となる。

 

例えば、ニンフィアでヒードランに役割破壊の罠を仕掛けるために、めざ地を採用した。これは役割破壊になる。通常のニンフィアではヒードラン対面で活躍が見込めない。その相手の思考を読んでヒードランを誘い、めざ地での突破を狙う。これが役割破壊だ。

 

現環境でのニンフィアは眼鏡型か瞑想積み型が主流で、めざ地持ちを事故と相手が割り切るプレイヤーが多く、罠にかけやすいだろう。ニンフィアのヒードランへの活躍期待度は、眼鏡or瞑想型だったらGランクと言っても良いだろう。だからこそ受け出しに来る。そこにめざ地という罠が刺さるんだ。のん。ここまでは大丈夫だね?

 

のん:はい。大丈夫です。

 

シズ:次に、ライボルトを例にして考えてみようか。のんだったらライボルトはどんな型だと考えるかい?

 

のん:メガストーンを持っていて、技は

ボルトチェンジ/10万ボルト/めざ氷/炎技(火炎放射orオバヒ)

でしょうか。

 

シズ:そうだね。おそらく殆どのプレイヤーがこの型を想定して選出や立ち回りを考えるだろう。さっきのニンフィアと同じくめざパを採用している。

ただ、ニンフィアと異なり、多くのプレイヤーにとって、ライボルトにめざ氷があることは常識だ。「え?まさかめざ氷を持っているなんて...」と思うプレイヤーはまずいない。

ニンフィアに対するヒードランのように、めざパがあったら事故だと自ら飛び込んでくれることなどまず期待できない。つまり、相手にとって常識と化している技、ほぼ確実に持っていると判断されている技は、役割破壊目的で採用したとしても役割破壊技とは呼べない。バレバレの罠だからね。

「メガライボルトが場にいて、10万ボルトを打ったら、HP半分のガブリアスが受け出しに来た。よし、罠にかかったな。次ターンめざ氷を打って突破できるぞ」

なんて考えていたら、とんでもないことになる。逆に次ターン、相手のスカーフ地震を受けて帰り討ちに遭う可能性の方が高い。

繰り返すが、役割破壊というのは相手視点から見て「この技は無い・可能性が低い、あれば事故」と判断されなければならない。だから、役割破壊を考える際に、一般的な型を把握できていなければ失敗しやすいんだ。

相手にとって「絶対にあると思う技・警戒されやすい技・されにくい技・ノーマークな技」がある。この感覚がズレてはいけない。警戒されやすい技なのに、警戒されにくいと捉えてしまったら罠にならない。

ライボルトの場合めざ氷は"絶対にあると相手に判断される技"だ。つまり、相手からわざわざめざ氷が致命的になるポケモンを出してくることはまず見込めない。役割破壊を考える上でとても重要なことだから頭に入れておいてくれ。

 

のん:なるほど。相手を誘えるかどうかがカギで、警戒されてしまっては意味が無いってことですね。

 

シズ:そうだ。加えて、役割破壊要素を採用した場合のデメリットもある。相対的に、不利対面になってしまう相手が増えてしまうんだ。従来ならそのまま居座って倒せる相手が、技を入れ替えたために倒せなくなってしまう。基本的に、役割破壊要素を仕込んだ型は、ごく1部のポケモンに対して強くなる代わりに、多くのポケモンに対して相対的に弱くなる。

メガライボルトにめざ氷ではなくめざ草を採用したとしよう。初手ライボルトとギャラドスが対面したとして、電気技読みでトリトドンが出てきた。実際初手にボルトチェンジを打って無効化された。

 

のん:相手からすれば想定通りの展開ですね。

 

シズ:そうだね。相手視点で考えればトリトドンに通る技が無いから、交換してくると読むだろう。

「誰が出てくるか?ポリ2がいたから交換読みでどくどくを打つか」

といった具合に相手は考える所だ。ここで、次ターンこちらが居座ってめざ草を打った。トリトドンは4倍弱点で大ダメージを受ける。相手からすればめざ草持ちをまず読めないから、上手く役割破壊が決まったということになる。

 

のん:上手く奇襲が決まりましたね!

 

だが、ただな。めざ草を採用したということは、同時にめざ氷を採用できないってことを意味する。すると、結果として一般的なライボルトが持っていた強みを失ってしまうんだ。

めざ氷はガブリアス・ボーマンダ・霊獣ランドロス等、環境でよく見るポケモンに刺さる。電気・炎・氷の技範囲も広く、弱点をついて大ダメージを与えやすい。しかもS135族と、めざ氷を打ちたい相手に上から殴りやすい。

一般的な型っていうのは、使いやすいからこそ一般化している。それを崩すってことは相応のリスクがあるってことは意識しておこう。

残りポケモン数が1対2の場面。こちらがメガライボルト。相手がマリルリ・ボーマンダ。10万ボルトでマリルリを突破した後、相手はボーマンダを死に出し。ステロがボーマンダに入り、めざ氷圏内に入った。相手からすれば「負けたな」と判断する場面だろう。

だが、めざ氷をめざ草にしたのでメガボーマンダを落とせない。結果、10万ボルトをメガボーマンダに耐えられ、返しの地震で負けてしまった。相手からすれば、完全に負けたと思っていたであろうね。...というふうに、一つ技を入れ替えるだけで、そのポケモンの活躍期待度が大きく変動してしまう

めざ草とめざ氷では使いたくなる機会はめざ氷の方が圧倒的に多い。使う機会の多い技のどれか一つを削らなければならないってのは痛い。

今回のめざ草は、役割破壊の要素自体はあるけれど、罠にかかる機会自体が少ない。このような型は弱いことが殆どだから避けたい罠を仕掛けるなら、発動機会が多いことが望ましい。つまり、最流行ポケモンを罠の対象にすることが原則だ。見なくは無いけれど、採用者がそこまで多くはないといったポケモンを罠の対象にするのは避けたい。

 

のん:はい。分かりました。

 

シズ:役割破壊技を入れる場合は、入れ替えた技とほぼ同等の使用頻度があるかどうかを一つの目安にすると良いと思う。明らかに使う機会が少なく、入れ替える前の技を使いたい場面の方が多かった場合は、その技を採用した方が強くなるだろうな。

 

のん:なるほど...。

 

シズ:一方で、強力な要素があるから役割破壊要素の導入に挑戦してみてほしい。マニューラ等、強い相手と苦手な相手がハッキリしているポケモンは誰が受け出しにくるかを把握しやすいから、その相手に勝てる要素を組み込めば、勝ち筋が出来る。試行錯誤しながら型の落とし所を探ってみよう。

 

のん:わかりました。

 

シズ:今回はここまで。まだまだピンとこない所が多いと思う。

 

もう少し対戦経験を積むまでは、今回話したことは「あ、こんなこと言ってたな」位の感覚で頭の片隅に置いておき、対戦してみることが一番だ。よく出るポケモンの対策を少し意識しながらPTを組んでいけば一方的に負けてしまうというケースは減ってくるハズだ。

勝とうが負けようが戦ってみて、気がついた点をどうすれば改良できるかを考えながら試行錯誤する。実践が無ければ役割期待度という考え方も机上論止まりだ。のんも育成環境が整ってきたのだから、色々試してみると良いだろう。

 

のん:わかりました!

 

 

【まとめ】

・役割破壊とは、相手の知識を利用した罠のこと。相手視点から見て有利対面と思わせておいてからの返り討ちを狙う。

・役割破壊を成功させるには「この技や道具は持っていないだろう」と相手に思われる必要がある。よって、採用ポケモンの一般的な型を知る必要がある。

・役割破壊要素を組み込むと、ごく一部の相手に強くなる代わりに多くのポケモンに弱くなることが多い。それだけに役割破壊対象はメジャーなポケモンに定めたい。